今回紹介する動詞は、主要16動詞のうちの4番目と5番目で、互いの対義語である‘come’ & ‘go’。
この二つの動詞の用法は、日本語における「来る」と「行く」における感覚が異なるため、日本人にとっては、英語学習において苦戦する要因になっている。
その差を説明する参考書はいくつもあるが、所詮理論であるため、それを理解したところで経験が伴わなければ、実戦での活用がスムーズにできることには繋がらない。
英語圏の国で、日本人留学生がホームステイ先の自室で勉強をしていたら、「夕食ができた」とホストファミリーに声をかけられ、それに対して、「もうすぐ(食卓に)行く」というつもりで “I’m going.” と返した。数分後キリのいいところで勉強を終え、ダイニングルームに行くと、自分の分の食事が用意されていない。「自分の分の食事はどこか」と尋ねると、「出かけるって言ってたよね。だから準備してないよ」と言われた。
“going” は「みんながいるその場を離れる」つまり「出かける」という感覚で用いる語なのであって、この場合「みんなのいる場所に来る」という感覚である’coming’ を用いらなくてはならない。
と、理論的な説明があると納得するに至るも、これを自由に使いこなせるようになるには、やはり日本語からの置き換えで考えているのではダメ。
このような例は、他にも’bring’ & ‘take’ 「持って来る」と「持って行く」がある。これらを知識として持っていても、感覚として落とし込めていないと、コミュニケーションには繋がらない。
後半の対話内容
発展することで生まれるデメリットにより、発展することを悪だと見る目も世の中にはある。しかし、問題は発展することをどう捉えて扱うかという人間の姿勢にある。とはいうものの、発展に伴いこれだけ世の中が便利になって来ると、人は楽な方を選ぼうとする。
例えば日本のトイレの技術。最近ではトイレに入ると自動で便器の蓋が開くものもある。おそらく最初は介護目的で開発されたのだろうが、その便利さを所有していることが豊かさだと考える人も少なくはない。便利さに依存すると自分で物を考えなくなり、その結果、相手を思うということにも乏しくなって来る。
効率の良さを求めるあまり、気遣いの部分が削られているのではないか。
「発展は止められない」とのユウコの主張。
経済成長は止められない。豊かさの指標をどこに置くか。良い物、お金、便利さの発展と循環。これが正しいことか否か。多くの人が持っているものに満足すれば、希薄な人間関係も回復に向かうのではないだろうか。