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2020年9月3日

2020年08⽉23⽇ ⽇曜⽇ 8:30 第10回放送

今⽇の1曲:Let it go (ありのままで) from Disney’s Frozen

ミトによる選曲

今回の放送は曲から始まる。

「今⽇の1曲」の⽇本語サブタイトルは「ありのままで」。⽇本語版のこの曲の歌詞の内容は「ありのままの⾃分でいよう」というものに加え「変わらなくては」とも歌っている。しかし後者の内容は、原曲の英語の歌詞には⼀切出てこない。

なぜこのような差が⽣まれるのか。

この曲は映画の作中で登場⼈物が歌う歌であるため、映画の内容にも沿っていなくてはいけない。また、⽇本語の歌詞をつけた時、メロディーが奏でられる⾳階により、単語の⾳の合う、合わないも⽣じる。そういった様々な要素を考慮し、元の歌詞に極⼒近い内容で、⽇本語の歌詞を組み⽴て、当てがうことにより⽇本語と英語の歌詞の内容に誤差が⽣じる。

それだけではなく、英語と⽇本語という⾔語の根本的な違いがその差を⽣む1番の要因である。例えば「鎖国」という単語を辞書で引くと、「国が、外国との交流を断絶もしくは極度に制限すること」と書いてある。英語では “national isolation” という。⽇本語では「国の選択肢として取る決断」と⾔ったニュアンスなのに対して、英語では「他国との交流を持つのが当然というスタンスのもと、あえて孤⽴する」というものである。

このように物を⾒る視点が根底から違うため、翻訳をすること⾃体が無茶なことなのである。特に映画の吹き替えや字幕などは、⽇本語として意味をなすために、英語の内容とは少々異なるものに仕上がることが多い。

だから、リスニング強化のためと⾔って映画をたくさん⾒ても仕⽅がない。

1つには、⽇本語字幕を⾒ている場合、意識はそれを読むことに向いていて、英語⾳声は全く⽿に⼊っていないから、英語の勉強にはならない。そして、より重要なことに先ほどの「視点の違い」をわからずして映画を⾒ても、真に内容を理解したことにはならない。映画を教材として英語を学ぶには次の⽅法が有効的である。

1.教材選び
2時間もある映画ではなく、30分のテレビドラマ、特に⼩さい⼦供が出てくる家族もののコメディー。
家族ものは、より⽇常に沿った英語表現を⽤いるのと、⼩さい⼦供にはわかりやすく簡単な表現を⽤いるので、学習に向いている。
また教材⼊⼿は、レンタルビデオ屋を使うか、あるいはDVD などを購⼊するのが良い。なぜならオンライン上で受けることのできる映画配信サービスなどでは、ドラマの選択肢に限りがあったり、また⾳声吹き
替えや字幕の種類といった、学習に必要な機能が伴っていない場合があるから。

2.セリフが⾔えてしまうほどに内容を覚え切るまで、⽇本語⾳声で何度も観る。

3.⽇本語⾳声のまま、英語字幕をつけて観る。
この時、1セリフずつ停⽌をして、⽇本語のセリフに対する英語の対訳を学ぶ。

4.英語⾳声に英語字幕をつけて観る。
1セリフずつ停⽌し、字幕の内容のセリフのシャドーウィングをして発⾳とリスニングを強化する。

5.英語⾳声のみで観ることで、⾃分の英語理解がどれだけ進んだかを測る。
時間を要する⽅法ではあるが、これをこなせば必ず上達する。⾯倒がって誰もやろうとしないが、これをこなして英語が上達したミトの⽣徒が、過去に⼀⼈いた。