下の写真は、ある町で理髪店の看板を友人が撮影した物である。
写真中央やや右寄りにある背景黒塗り縦書きの理髪店(店名は塗りつぶしてある)の看板の
右端にピンク色の文字で二種類のパーマ名が表示されている。
下の方の名は英語圏、特にアメリカにおいて大変軽蔑的、或いは使用する事で己の身を危険に晒す可能性が高い差別用語である。
しかし日本では英語とその文化があまり浸透していない事も手伝って、例えばカタカナでその名に検索をかけてみると難なくその対象の髪型の写真の一覧が出てくるなど、理髪店業界などではこの言葉が通常に使われているようだ。
もちろん、彼らに差別用語を使用している意識は全くない。
この場合、特に対象となる単語が外来語であるが故、日本国内理髪店業界などでにおいての一般化されたこの語の使用を、仮に国際社会で問題として取り上げたなら、「差別用語を使用している意識は全く無かった」では済まされない事態が容易に想像できるので、英語とその文化を教える者の目線から見るとヒヤヒヤする。
外来語の背景を知らないまま安易に用いる事を客観視するきっかけになってくれればと思う。しかしその反面、世の中が発展して行く中で物事は複雑化し、拡大化された社会全体の統括のため、殆ど関わりのない地域の人々にまで新たな規則や制限が課される。言葉狩りもその一つであり、大いに異を唱えたいと考えるが、これを読むあなたはどう考えるだろうか?