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2021年3月21日

2021年03月21日 日曜日 8:30 第39回放送

 

今回の形容詞は “glamour/glamorous”

日本語では「女性の身体的特徴」を表現する語として用いられるが、この意味は英語には無い。

対女性、対男性と人は勿論、例えば「仕事」など物に対しても「華やかな」と言った意味で用いる。

今日の1曲: Ebony and Ivory by Paul McCartney and Stevie Wonder

後半

人の性格は話す言語により形作られていると言う考え方がある。

例えば日本語で、自分の兄弟について話す時「姉がいる」と言った瞬間、相手には「女性+年上」の姉弟がいると2つの情報が伝わる。しかし英語で ‘sister’ と言うと「性別」のみが伝わる。日本語で同じように性別のみを伝えたい場合には、あえて「女のきょうだい」と言う言い方をする必要がある。

つまり「兄・姉・弟・妹」と言った瞬間に年齢差を考えることからは逃げられないのである。

この言語の機能により、日本語を話すことで「上下関係を重んじる」と言う気質が育つ。反対にその特性がない英語を話していると「年齢差関係なく皆対等に」と言う気質が育つのである。

別の視点から考えてみると、例えば以前は「看護婦」と表記していたことから「女性の仕事」と言うイメージがその職業に持たれていたのが、時代が進み壇上平等の動きが出てきてから「看護師」になったように、どちらかの姓を表す表現をユニセックスのものに変更すると言った、わかりやすい改革はされて来ている。しかし生活に根付いていて日頃から無意識に用いる「わんぱく」や「おてんば」と言った語は、男女区別をさせる表現に他ならないが、これらを取り除くと言った作業はなかなかされない。

こう言った無意識レベルに潜む、言語による区別や差別は日本語に限ったものではない。

例えば英単語の ‘history'(歴史)は “his + story” (彼の物語)つまり言い換えると「この世界・社会・歴史は男が作って来た」と言っているのだ。

こう言った無意識のレベルに目を向けて考え直さなければ、区別や差別はそう簡単にはなくならないであろう。

エンディング

リスナーのYUKAさんから頂いた、番組で取り上げて欲しいトピックと、取り上げた後に頂いたコメントを紹介。本ウェブサイトの “Chatter Box” でも紹介している。下のリンクからもご覧あれ!

Yukaさんからのリクエスト

第37回放送についてYUKAさんからのコメント

エンディング: Kiss Somebody by Julie Bergan